刺激的な出会い

ニート」の著者でもある玄田先生にお会いしました。


ジャージにTシャツというラフな姿。
それなのに「今日はマスコミの日」とおっしゃる。
名刺代わりに抹茶クッキーをいただいたりして、
とてもユーモアの効いた、フランクで素敵な方でした。


最近いろいろなところで姿をうかがえる機会も増えていて、
いろいろと先生の活動を批判する方もいらっしゃるでしょう。
だけど、話をうかがえば、それが彼自身の自己顕示欲の現れ
ではないことが明確にわかるはずです。


「2重構造」の石川先生との出会い、使命として感じていること、
「どうしてみんながHAPPYになれないんだろうか」と
基本を愚直に考え続けてきたという、研究スタイル。


今日取材中に先生が話してくださったことで印象に残った言葉がいくつかあります。


「若者にはもうあまり言うことはないんです。というか、言うことにためらいを感じているんです。なぜかというと、子供にばかり変われ変われって言っていて、言っている大人が変わらなければ結局、何も変わらない。子供にだけ責任を押し付けているのは、フェアーじゃない。もっと大人ってサラリーマンってまんざらでもないな、大人の人生って楽しいなって所を、世の中に、子供に、大人は表現していかないといけない」


「人間には格なんてない」


「大学で専門性を身につけたって、社会では全然通用しないんです。むしろ、大学時代に自分の価値観を揺るがすような経験をたくさんしたほうがいい。異国を旅をすること、素晴らしい恋をして失恋すること、そういった、わけのわからないことに何とか対応していく力こそが社会で一番求められるんだ」


まさにその通り。彼はどうしてここまで社会人の心理がわかるのでしょう?
働いたことのない人には、なかなか想像できないことだと思うのです。


実は取材の後、一緒にビアガーデンで飲んだのですが、
こっちの話のほうが、数十倍も面白かったんです。
おなかが痛くなるほど大笑いしました。


ちなみに玄田先生が18歳の時に東京大学を選んだのは、
桃井かおりの歩く街に住みたかったかららしい。
それを聞いて、桃井かおりファンの私は無性にうれしくなりました。